
育児・介護休業法の改正で、労働者の介護に対する関心は益々高まる機運にある。著者はプロとして認知症介護に携わる一方、実父の認知症に戸惑う一人の息子として、家族介護の複雑な心境も身をもって体現する。
介護施設の実際の現場で働く人々の日々の経験から生まれた「シーン別の声かけフレーズ」50選。「大丈夫だよ、ありがとう、すごいですね」等、否定することなく寄り添う言葉が並び、正論よりも「共感」や「安心感」を重視した声かけで導く。
認知症は病気であるという事実、本人の自立を支えるための「待つ」と「見守る」の技術、介護の正解は一つではないという現実。道しるべとなる一冊。


