■育休28日まで給付80%
政府はこのほどの閣議で、子ども・子育て支援法などの改正案を決定した。両親の育児休業取得で28日間まで給付率を80%に引き上げ、育児時短就業給付を創設する雇用保険法、第1号被保険者の育児期間の保険料を免除する国民年金法などの改正案を一括するなど、子育て期の経済的支援を強化。一方、財源に関しては、子ども・子育て支援特別会計「こども金庫」を創設して見える化を図るほか、医療保険料に上乗せして徴収する子ども・子育て支援納付金を新設する考えだ。
子ども・子育て支援法のほか、雇用保険法や国民年金法、特別会計法、各種医療保険法などの改正案を一括。今国会で成立させ、子育て期の経済的支援を強化する。
雇用保険法の改正案には、労働政策審議会雇用保険部会がまとめた部会報告のうち、2025年4月からの育児支援の拡充策を規定。まず出生後8週間以内、産後休業取得した場合は16週間以内に、両親とも育児休業を14日以上取得すると、28日間を上限に休業前賃金の13%相当額を「出生後休業支援給付金」として新たに支給する。
休業前2年間に12カ月以上のみなし被保険者期間が必要だが、配偶者のない者のほか、配偶者が適用事業に雇用される労働者でない場合、配偶者が出生後休業をすることができない場合なども支給対象とすると法定。育児休業給付金や出生時育児休業給付金の67%を合わせて給付率は80%となり、額にすると手取収入の10割相当となる。
また2歳未満の子育てのために時短勤務をした場合に、時短勤務中の各月の賃金額の10%を支給する「育児時短就業給付」を新設。ただし時短勤務中の賃金が時短勤務前の賃金の90%を超えた場合に給付率を逓減させ、給付額との合計が時短勤務前の賃金を超えないような工夫も講じる。
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