経済協力開発機構(OECD)は1月、2年に1度の対日経済審査報告書で、「定年制の廃止や延長」を含め働き手を確保するための改革案を提言した。長期化する人手不足や健康寿命の延伸もあり、雇用制度面での企業の対応は漸進。高年齢社員の意識調査では、「仕事を通じた成長実感」や「働きがい」の要素が他の年代よりも重視されるとの結果が示されている。
OECDは提言のなかで「定年退職や年功序列賃金などの日本の伝統的な労働市場慣行は、急速な高齢化の状況ではもはや適切ではない」とした上で、「定年廃止を念頭にさらに定年を引き上げ、働き方改革における同一労働同一賃金規定の全労働者への適用を図るべき」と述べた。
また若年・女性労働者の非正規割合が高い点が「男女賃金格差の一因となっている可能性がある」と指摘し、正規・非正規間の「社会保険適用と訓練の格差はさらに縮小されるべき」とした。
■シニア層は「仕事のやりがい」重視
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