
生物に備わる「生体リズム」の概念を臨床現場に活かした薬物療法。例えば、病院で処方される薬を飲んでいても今一つ効果が得られない。「時間治療」とは疾患の特徴を考慮し、患者一人ひとりに最適な服薬・投与を推奨する新たな療法だ。
降圧剤は夜に服用、感染症ワクチン接種は午前中。部位別のがん治療然り、20を超える疾患別の「時間治療」について、処方される側のタイプ別、処方薬のメカニズム、副作用に至るまで解説する。
人間の体内時計は25時間周期。朝日を浴びて中枢時計は24時間周期にリセットされる。早寝、早起き、朝ごはん。「時間治療」において生活習慣の改善は必須だ。発展途上の研究に注目したい。


