水曜日, 4月 2, 2025
ホーム連載働き方改革キーワード(赤津雅彦)週休3日制【働き方改革キー...

週休3日制【働き方改革キーワード】(赤津雅彦)

近年、働き方改革の一環として「週休3日制」を導入する企業が増えています。これは従来の週休2日制に比べて休みが1日増える制度です。

まず、メリットとしては「従業員の生産性向上」が挙げられます。休息時間が増えることで、社員の心身の健康が向上し、集中力や創造性が高まると期待されます。また、ワークライフバランスの向上により、優秀な人材の確保や離職率の低下につながる可能性もあります。特に、育児や介護と仕事を両立したい人にとって魅力的な制度となり、多様な人材を確保しやすくなるのです。さらに、企業のブランディングにも寄与し、採用市場での競争力が向上するでしょう。

一方、デメリットとしては「労働時間の圧縮による業務負担の増加」が懸念されます。例えば、週40時間労働を維持するために1日の労働時間を10時間にする場合、社員の負担が増え、かえって生産性が低下する可能性があるのです。また、単純に労働時間が減ると、業務の効率化が進まない限り、企業の売り上げや利益に悪影響を及ぼすことも考えられます。加えて、顧客対応や取引先との関係にも影響を与える可能性があります。特にBtoB企業では週休3日に対応できない取引先との調整が課題となっています。

業種や業務内容に応じた柔軟な運用が求められますので、導入後の生産性向上等のデータを基に効果を検証することが成功のカギとなるでしょう。


赤津雅彦(あかつ まさひこ)
賃金システム研究所🄬所長 賃金改革のプロ・プラチナ企業育成のマイスター🄬

主な著書:「新訂2版 賃金システム再構築マニュアル」、
「赤津雅彦の賃金改革キーワード」、
「伸びる組織のための人事・賃金基礎講座」等

(注)「プラチナ企業育成マイスター」は登録商標です。

「労基旬報」メールマガジン

*厳選されたニュースで労働行政の動きをチェック
*人事・労務の実務テーマで記事ピックアップ
*先進企業事例と業界トレンドの今が分かる
*注目の裁判やイベント情報なども随時掲載
(月3回配信、無料)

「労基旬報」紙面のご案内

*月3回、実務に必須の最新情報を厳選した紙面が届く
*法改正から判例、賃金動向までポイント解説
*第一線の専門家によるトレンド解説や先進企業事例
*職場でのよくある疑問にも丁寧に回答
*電子版・オンライン版でオフィス外でも閲覧可能

購読者Web会員登録

「労基旬報」本紙ご購読者の方は、こちらからご登録ください。

人気記事