厚生労働省はこのほど、労働基準関係法制研究会の初会合を開催した。新しい時代の働き方に関する研究会の報告書や働き方改革の施行状況を検証し、次期法改正の方向性を整理。労使合意と健康確保を前提に、労働時間規制の例外や撤廃を一部認める「デロゲーション」の範囲を拡大するかが焦点。このほか勤務間インターバルの義務化や過半数代表制度の刷新、副業時間の割増通算規定の見直し、労働者性の判断基準の簡素化なども論点になりそうだ。
■インターバル義務、過半数代表見直しも
労基法をはじめ、労働安全衛生法、労働時間等設定改善法、労働契約法などの改善点を長期的に検討。労働政策審議会での制度設計の審議時間を考えると、関係法改正案提出は早くても2026年の通常国会になる。
研究会は、新時代の働き方研究会の報告書の内容、働き方改革関連法の改正事項の施行状況の調査をはじめ、国会での附帯決議、各種会議体・団体の提案も踏まえて議論を進める。論点は、労基法上の「労働時間制度」「労働者性」「事業概念」のほか、「労使コミュニケーション」「国際的な動向」など幅広くなりそうで、初会合では活発な意見交換が行われた。
労働時間規制については、長時間労働の是正や健康確保、労使協議の重要性を共有。その上で、労働者のやりがいを重視し、希望する働き方が選択できるようにすべきとの意見が出された。
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