内閣府調査によると「引きこもり」対象者は、推計146万人にも上る。引きこもり生活の長期化により、親世代の高齢化が目立ち始めた昨今、「8050問題」として広く認識されてきている。
コロナ禍におけるリモートワークの浸透やAI導入による社会の急激な変化に伴い、親世代との仕事に対する思いは益々乖離してきた。親子だから話し合いで、家族内で解決できるなど幻想でしかない。「家族をひらく」こと、つまり第三者への相談と介入こそが極めて重要なのだと著者は声を大にする。
待つのは3年までとする厳しい姿勢の一方で、言ってはならないNGワードとのバランス。支援活動30年の実績は心強い。