■28年10月から適用対象拡大
労働政策審議会雇用保険部会はこのほど、厚生労働省が示した雇用保険法などを改正する法律案を了承した。2024年4月から順次施行し、25年4月には教育訓練を行う自己都合離職者の給付制限を撤廃する。28年10月の制度適用対象の拡大まで、全面施行に4年半かかる計算。給付率拡充など育児の新拡充策は子ども・子育て支援法改正案と一括するが、いずれも通常国会で年度内の成立を目指す。
■4年半かけて全面施行へ
改正事項を施行日順に整理すると、今年4月に国庫負担の暫定措置を見直す。育児休業給付を本則8分の1に戻す一方、介護休業給付は80分の1に縮減する暫定措置を26年度まで延長する。
今年10月には、教育訓練給付金の給付率の範囲を20%以上80%以下に拡大。省令で別途、最大給付率を専門実践教育訓練は賃金が5%増えた場合に80%、特定一般教育訓練は資格取得などの場合に50%へ引き上げる。
25年4月は多くの改正事項を施行するが、まず基本手当の給付制限を改める。自己都合離職者が離職日前1年以内に教育訓練を受けた場合に、待期期間満了後すぐに基本手当を支給できる旨を規定。なお教育訓練を受講しない場合の給付制限期間の1カ月への短縮については、業務要領の改正で対応する。
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