木曜日, 11月 21, 2024
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各社の役員向け業績連動賞与制の事例研究 その2(役員報酬の適正分配率 第9回)

【連載】役員報酬の適正分配率 業績連動式賞与制で年収倍増を⑨ 著者:窪田千貫

1 曖昧糢糊としている取締役報酬を明確化したケース

大手企業の場合は、毎年6月頃の株主総会で、何人かの新任取締役が誕生しているし、また中小企業の場合も、社長の子息や兄弟などの身内とか、長年にわたって部長職にいた人を、取締役に昇格させるケースなどが、どこの会社にもある。

しかし、昇格した本人も意外と知らないのは、取締役の月例給与額や定例的賞与額、あるいは業績連動賞与算出の仕組みである。

大手企業の役員報酬の決め方はルール化されているが、中小企業の場合は、一般社員の給与との対比の延長で、社長のお手盛りを含めた一存で決めるケースが多く、文字どおり曖昧模糊としているところが、圧倒的に多いのが実情である。

また大手上場企業の場合も、その大方は株主総会での提出議案の最後のほうに、「取締役および監査役の報酬改訂の件」との項目をつけているが、報酬を月額でいくら以内とか、賞与総額を含めていくらに改訂するといった形で、承認を求めているケースはない。

株主総会で決めるのは、役員報酬の総額であって、各個人別の支給金額は、その算定のルールが制定されていれば、それに従って決められるが、中小企業の大方は、社長の一存で決めているのが実状である。

したがって、これまで役員報酬別の基本や、具体的な方法を様々な角度から述べたが、参考のために各社の事例を紹介しよう。

2 総資本経常利益率に基づく役員業績賞与の算出例

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