ファッション通販サイト運営のZOZO(千葉県千葉市)は4月3日から、人事制度や手当、働き方をアップデートした「ZOZO WORKSTYLE」を始動した。
人事制度については、全社的に等級・報酬・評価を変更し、管理職への昇格だけでなく、特定分野のスペシャリストとしてのキャリアアップを可能とする。またビジネス部門の社員に毎月支給する自己成長のための自学手当を、「日々進歩手当」に刷新。支給範囲を全社員に拡大し、在籍期間半年経過ごとに2500円ずつ、最大で10万円までと支給額も増額する。
これまで部門や居住地域などにより、支給対象者や金額が異なっていた住宅手当も「住宅リモート手当」として全社員に拡大し、支給額も一律月額5万円に揃える。通勤交通費も上限額を5万円から15万円へ引き上げ、通勤手段として飛行機や新幹線、特急などの利用を容認。さらに働き方についてもフルフレックス制度を導入するほか、ビジネス部門に限定して週2日出社・週3日リモートのハイブリッド型勤務を開始する。
SOMPOひまわり生命保険(東京都新宿区)も4月から、新人事制度を導入した。まず社員の自律的なキャリア形成、個人の成長を支援するため、「キャリア休暇」を創設。資格取得の勉強やキャリアコンサルタントとの面談などに充当する時間・機会として、2日間の休暇を付与する。
他方で、自治体から婚姻に相当する関係と認められている社員の同性パートナーを配偶者、その養育する子どもや父母を家族と位置づける「パートナーシップ・ファミリーシップ制度」の運用も開始し、育児休暇や介護休暇、各種福利厚生制度の利用を認める。またがんや慢性腎不全、難病、不妊の治療を行う社員の両立支援として、「短時間勤務」「シフト勤務」「週4勤務」を活用できるようにするほか、治療中に日数制限なく利用できる「ハートフル休暇」も整備している。
人材サービスのビースタイルグループ(東京都新宿区)は4月1日、新たに「オクトワーク」を導入した。すでに運用している時短勤務、時差出勤、在宅勤務などと並ぶ働き方の選択肢として、1日8時間の勤務時間を5~22時の間で自由に組み合わせ、出社か在宅かを問うことなく柔軟に働くことを認める。
限定正社員を除く正社員を対象とし、オクトワークを選ぶか、フルタイムや時短勤務を選ぶかは本人の意思に委ねる。主に子育てや介護を行う社員の利用を想定しているが、年収水準が下がらないようにフルタイムと同様の評価・報酬制度を適用。ただし、1日の所定労働8時間に満たなければ、不足分に応じた給与控除を行う。
貨物自動車運送・倉庫業の大和物流(大阪府大阪市)は4月に人事制度を改定し、60歳到達職員の処遇を改善。年齢を理由とした役職定年や給与・賞与などの引下げを廃止し、60歳到達以降も同等の処遇、評価に基づく昇給・昇格を継続する。
アパレル業のオンワードホールディングス(東京都中央区)は新年度から、「ショップマイスター制度」を新設。60歳定年を迎えたスキルの高い販売人財を、ショップマイスターとして社内で認定し、高い処遇による継続就業を実現する。