人材ビジネス主要3業界(人材派遣、人材紹介、再就職支援)の2021年度の市場規模は、事業者売上高ベースで前年度比6.9%増の9兆5281億円に上るとの調査結果を、矢野経済研究所がこのほど発表した。内訳は、人材派遣業市場が全体の96.6%を占める9兆2000億円(前年度比6.6%増)、人材紹介業市場が3.1%を占める2960億円(同17.5%増)、再就職支援業市場が0.3%を占める321億円(同5.2%増)となった。
人材派遣業市場はコロナ禍以降、人材需要の低下などマイナス影響を受けつつも市場拡大を続け、2021年は経済活動の正常化に伴いさらにサービス需要が高まっている。
2022年度の3業界の市場規模は、前年度比6.6%増の10兆1567億円を見込む。人材派遣業、人材紹介業の2市場は市場規模を拡大させる一方、コロナ禍で高まった需要に落ち着きがみられる再就職支援業は市場規模が縮小に転じるものと同研究所は予測している。
調査は今年6月から9月にかけて、人材派遣事業者、人材紹介事業者、再就職支援事業者それぞれを対象に、同研究所専門研究員が(オンラインを含む)直接面談、郵送アンケート、電話やメールによるヒアリングと文献調査を併用して行った。
[…] (※1)労基旬報「人材ビジネス市場規模9.5兆円、うち人材派遣業が97%」 (※2)一般社団法人日本人材派遣協会「派遣の現状」 (※3)JETRO「第2四半期の世界貿易は新型コロナで急減」 (※4)国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成29年推計)」 (※5)デジタル人材関連サービス市場に関する調査を実施(2021年) […]