■ 働く人を訪ねて OFFICE HOUR 第5回

“相思相愛”――長年の取材経験から、社員が活躍して業績が好調な会社に共通する風土だと平田未緒さんは気づいた。人材系シンクタンクを飛び出し、2013年に独立。相思相愛な風土づくりには、まず「聴く」ことが重要だと訴え、想いや考えを素直に出し合う「対話」を促す。厚生労働省の年金部会委員として、働く人のリアルな声の発信もする平田さんを訪ねた。
―現在の仕事内容について教えてください。
会社の風土を変えて、業績を上げることです。風土は人がつくるもので、定着やモチベーションアップに影響します。人の心、内側の変化を通じて、会社の事業目的をより高度に達成するお手伝いをしています。
―会社の風土を変えるためにどのようなことを行っていますか。
私が行っているのは“率直な対話”の促進です。対話は主に、実際に共に仕事をするチームで行います。会社内には職位によるヒエラルキーがありますので、新入社員でも自分の考えや感じていることが言えるよう「否定しない」「全員フラット」「守秘義務」といったルールを設けます。その上でチームの問題を共有し、全員で考える場を設けます。一人ひとりの異なる意見が出ると場が活気づきます。自分で考えるってモチベーションの源なんですよね。
社長には会社の大きな動きは見えているかもしれないけれど、顧客の動きを一番知っているのは現場の社員かもしれません。“群盲象を評す”の教えの通り、一人ひとりに見えているものや感じていることは部分としてすべて正しい。これを出し合い、全体を捉えた中で判断することが大切です。
―風土を変えるコツやメリットは何ですか。
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