金曜日, 11月 15, 2024

Re: 「ストレスチェックを受けることがストレス」と…(山本晴義医師)

■Dr.山本 18万件のメール相談から読みとく働く人のメンタルヘルス

Q 「ストレスチェックを受けることがストレス」と…【40代男性、総務課】

 総務課で実施しているストレスチェックについて、職員から「ストレスチェックを受けることがストレス」との指摘を度々受けて悩んでいます。会社に知られることを考えると医師の面接指導を受けづらいという声や、真面目に答えても改善につながらないという背景もあるようです。
 そもそもストレスチェックは何のためにあるのでしょうか?

Answer

山本 晴義(やまもと・はるよし) 横浜労災病院勤労者メンタルヘルスセンター長
▶1948年東京生まれ。72年東北大学医学部卒、医学博士。東北大学医学部附属病院などを経て、98年から現職。2000年に始めた「勤労者こころのメール相談」は23年間で相談件数17万件に達する。日本医師会認定産業医。日本心療内科学会評議員。

ストレスチェック制度の主な目的は、労働者のメンタルヘルス不調の未然防止です。自分の状態をチェックしてストレスに気付き、セルフケア(自分自身のケア)を促進させることが大きな狙いです。また、職場としては、集団分析の結果をもとに、全体の傾向を把握し、ストレスの原因となる職場環境の改善につなげることが求められます。

まずはストレスチェック制度そのものを会社全体としてきちんと理解し、従業員に周知することが大切です。

ストレスチェックの回答や結果について個人のプライバシーはきちんと保護されます。高ストレス者と判定された方には医師面接がすすめられ、医師面接を受けることで、原因に応じたアドバイス、専門医への紹介、仕事量の調整や出張の制限、作業の転換などの措置が検討されます。人事評価上の不利益につながることはありませんし、その影響と思しき不利益(不当な人事評価等)が見られた場合、会社側に責任が生じることになります。

この情報へのアクセスはメンバーに限定されています。ログインしてください。メンバー登録は下記リンクをクリックしてください。

既存ユーザのログイン

eighteen − 4 =

   

「労基旬報」メールマガジン

*厳選されたニュースで労働行政の動きをチェック
*人事・労務の実務テーマで記事ピックアップ
*先進企業事例と業界トレンドの今が分かる
*注目の裁判やイベント情報なども随時掲載
(月3回配信、無料)

購読者Web会員登録

「労基旬報」本紙ご購読者の方は、こちらからご登録ください。

人気記事