注目を集める顧客などからの著しい迷惑行為、いわゆるカスタマーハラスメントの防止対策は、国や自治体より企業の取組が先行する。就業環境は改善傾向にあるが、被害を受ける職場や労働者が固定化する実態も浮かびあがる。
アサヒロジスティクス(埼玉県さいたま市)は4月、車両のネームプレートを廃止した上で、名札を名字のみの平仮名表記に変更。タリーズコーヒージャパン(東京都新宿区)も店舗スタッフのつきまとわれ被害を契機に、2022年にネームプレートをイニシャル表記へ改めている。
東京地下鉄(東京都台東区)は3月、カスハラと判断すれば警察へ通報・法的措置も辞さないカスハラ対応ポリシーを制定。東日本旅客鉄道(東京都渋谷区)も4月にカスハラに対する方針を策定し、就業環境を害する行為に厳正に対処する姿勢を表明した。
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