金曜日, 11月 22, 2024
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ジョブ型人事の導入加速 職責・役割を評価して報酬決定

2024年度の人事制度改正では、コースの複線化といった従業員のキャリアを意識した改革と並び、「ジョブ型」への移行を目指す動きも大きな特徴といえる。

電子部品製造・販売のデクセリアルズ(栃木県下野市)は今年度から、グループ全社員にジョブ型人事制度を導入。国内管理職層は昨年度に導入済みだが、一般社員や国内外のグループ会社の社員に適用を拡大。持続的成長と企業価値の向上を実現し、優秀かつ意欲的な人材の獲得に繋げる。

成長戦略を実現するために必要な組織と、職務記述書と職務グレードに沿って設計した各ジョブに人材を配置する。その上で報酬基準額の設定方法について、従前の保有能力や経験年数などの人材特性を起点とする方式から、割り当てたジョブの職責の大きさを起点とする方式に転換。採用競争力の強化を念頭に置いて設定した基準額に、各ジョブでの成果と期待される行動指針に照らし合わせて、評価と実際の報酬額を決定する。

ICTサービス事業のSBテクノロジー(東京都新宿区)も、新しい人事制度を導入。年齢や年次に関係なく、社員が担う役割に応じて等級を決める「ミッショングレード制度」を刷新し、人材活用やチームメンバーの育成、専門性をより重視して評価した上で、新しい役割に適した報酬テーブルを再設計している。

ミッショングレード制度の改定では、ライフマネジメント職についてマネジメント対象を最大15人前後へと拡大し、組織運営に集中してもらう。他方で、プロフェッショナル職はプロジェクト推進のマネジメントの権限を拡大し、メンバーのアサインや工数管理、人材育成の役割を担う。また一般職層に、職責の大きい現場リーダーとしてチーフ職も新設した。


クラウドサービスのトヨクモ(東京都品川区)は、人的資本経営の一環として人事制度を全面的に改定。グローバル市場で通用する競争力を目指し、成果を正当に評価することで社員がパフォーマンスを発揮できる環境を整備した。

具体的には、「アソシエイト」から「エグゼクティブ」までの5段階の人事グレードを新たに導入し、グレードごとに報酬レンジを設定。公開を前提に、各人が半期ごとに長期的な成長目標と達成目標を設定し、最終的な結果を相対評価する。



システムソリューションのクロスキャット(東京都港区)は、高度技術コースの社員を対象にジョブ型人事制度を導入した。職務に見合った報酬を提供する制度へシフトするとともに、若手社員の早期登用を見据えて、昇格時の資格取得要件を撤廃。来年度には年俸者全体にジョブ型人事制度を広げる方針だ。


日本管財ホールディングス(東京都中央区)はグループ会社の日本管財住宅管理など2社で、マンションフロント業務に従事する社員や中途入社者を対象に、ジョブ型雇用制度の運用を開始。職務に応じた賃金に、職務記述書の内容に沿ったインセンティブを加算した賞与を支給する。

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