木曜日, 11月 21, 2024
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年金財政4通りで検証 65歳まで拠出延長を試算

厚生労働省はこのほど社会保障審議会年金部会を開き、今夏に実施・公表する公的年金の財政検証の基本的枠組を示した。人口や労働力、経済情勢などに前提を置き、「成長実現ケース」「長期安定ケース」「現状投影ケース」「1人当たりゼロ成長ケース」と4通りのシナリオごとに、所得代替率の中長期的な変化を検証。また次期制度改正の参考のために、被用者保険のさらなる適用拡大のほか、基礎年金の保険料拠出を65歳まで延長した場合などもオプションで試算する。

■次期改正で労働時間要件緩和も

今夏に実施する公的年金の2024年財政検証について、厚労省が年金部会に大枠を提示。公的年金財政の健全性を確認し、次期制度改正を議論する上での重要な参考資料として取り扱う。

24年検証では、労働参加と経済成長の進展度合いに応じ、4通りの日本の将来像を設定する。長期推計の実質経済成長率がプラス1.6%の「成長実現ケース」、同プラス1.1%の「長期安定ケース」、同マイナス0.1%の「現状投影ケース」、同マイナス0.7%の「1人当たりゼロ成長ケース」と名称をつけた上で、経済の前提に幅を持たせたのが特徴。19年財政検証の6通りから簡素化し、所得代替率の変化を細かく分析する。


所得代替率は、現役男子の平均手取収入額に対する夫婦の年金の合計額の比率を表す。マクロ経済スライドによる給付水準調整終了時に、所得代替率が50%を確保できるかが財政の健全性の目安となる。特に現実的なシナリオの「長期安定ケース」と「現状投影ケース」は、制度見直しを仮定したオプション試算の所得代替率の動きを注視し、必要に応じて25年度の法改正に繋げる方針だ。


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