年収の壁支援強化パッケージでは、企業の配偶者手当の見直し促進にも意欲。来春の賃上げ交渉の議題となるように、見直しの手順をフローチャートで示す資料を作成したが、就業調整抑制の一助となるかは不透明だ。
配偶者手当見直しの検討のためのフローチャートでは、「賃金・人事制度の見直し検討に着手」「従業員のニーズを踏まえた案の策定」「見直し案の決定」「決定後の新制度の説明」の4ステップに整
理。実務資料編に掲載する企業の見直し好事例を参考にして、自社の特徴を踏まえた制度を構築するよう求めた。
企業の好事例では、配偶者手当について廃止・縮小・収入制限を撤廃する一方で、基本給や子ども手当の増額、資格手当の創設などを組み合わせる制度設計が目立つ。例えば配偶者手当の廃止例をみると、手当相当分の基本給への組み入れをセットで行うのが主流。また配偶者手当の縮小例としては、配偶者を含め扶養者1人当たり同額を支給する例、子どもや障害を持つ家族の手当などを増額する例が多く、「賃金原資総額の維持」が制度設計の要諦であることを示唆している。
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