■中小企業のための 役割行動主義人事による 組織風土改革プロジェクト成功の秘訣~社員自ら創る行動基準が会社を変える~ 第9回 組織・人材診断(上)(堀之内克彦:㈱エムケーパーソナルセンター代表取締役、組織風土改革ナビゲーター、社会保険労務士、中小企業診断士 )
風土改革の工程で最初に実施する組織・人材診断は、その後の改革の流れを決定づける重要なステップです。今回は基本編として、プロジェクト成功の土台となる組織・人材診断の概要と、それがなぜ重要なのかを解説し、次回の応用編では実際の事例を中心に見ていきましょう。
■社員の改革推進パワー 的確な診断と分析で支援
実際に私が企業の風土改革を支援する場合、診断と分析にかなりの時間と手間をかけています。改革に向けた最初の段階においては特に、経営者や管理職、一般社員からの信頼と積極的な協力が欠かせません。的がはずれた分析や一般論では、「それは単なる一般論でウチの会社には当てはまらない」と反発されてしまうかもしれません。
事前アンケートの分析など事実に基づき現状を明確にした上で、改革の方向性と将来のイメージをしっかり共有・合意できなければ、改革推進のパワーは得られず失速することは火を見るより明らかです。多くの風土改革プロジェクトが道半ばで頓挫してしまう要因の一つは、ナビゲーターが現状を正確に把握しておらず的確なアドバイスができないことに起因しています。
特に「部下が上司のことをどのように見ているか」といった観点が重要です。社員一人ひとりのアンケート回答を丹念に分析し、組織の状況や個々の社員の特性、人間関係について把握しておくことが、改革の流れを決定づける役割を果たすでしょう。それは改革を支援・牽引するナビゲーターにとっても重要であることは言うまでもありません。
■「組織」と「人材」は両輪 同時併行で組織を診る
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