金曜日, 4月 25, 2025
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学生エンジニアが注目するスキル交流会 Progate【前編】 技術でつながるために

少子化による人手不足を背景に、企業にとって求める人材に出会うことはますます難しくなっている。定着難や早期離職に対し、Z世代など若手は熱意やモチベーションが低いといった指摘や調査結果も見られるが、「そんなことはない」と言い切るのは、プログラミング学習サービスを運営するProgate(東京都渋谷区、従業員数29人)の宮林卓也COOだ。その言葉の意味を確かめるために、同社が毎月開催している学生向けスキル交流会に向かった。

宮林卓也COO

■熱量の背景に何が

夕方すぎ、東京・渋谷駅ほど近くにある同社のオフィスを訪れると、開始前の時刻だったが中からは参加者の気さくな話し声が聞こえてきた。Progate BARという名前の通り、スキル交流会というよりバーの店内のような雰囲気(写真)。参加対象はITエンジニアを学ぶ学生で、ドリンク(ノンアルコール)や軽食も用意されるなど、初めてでも気軽に参加できるよう工夫が凝らされている。

Progate本社で開かれたスキル交流会「Progate BAR」で

交流会は主に、LT(ライトニングトーク)と呼ばれる5~10分のIT技術に関する短いプレゼンテーションを希望者が発表した後、参加者を交えて自由に歓談する。LTは学生だけでなく、企業で実務に携わるエンジニアも発表するため、実践的な内容も多い点が特徴だ。

参加者の一人に話を聞いてみた。M・Iさん(17)は高校2年(取材時)の男性。その行動力に驚かされるが、「エンジニアの交流に刺激を受けたいと思って初めて参加した」と、こう続ける。

「学習している内容が、実社会にどう結びつくのかを知りたい。専門的なエンジニアの技術の世界は青天井ですが、それを実社会でいかに活用するかという領域も実は需要が高く、難しい部分だと思います。僕自身は必ずしも将来エンジニアになろうと考えているわけではなく、両者をつなぐ橋渡しができたらと思っています」

高校2年生でそこまで自らのキャリア展望を定めて行動しているのも、珍しいのではないかとM・Iさんに尋ねると、こう話してくれた。

「確かに周りには自分のような人は少ないようです。一昔前では地元地域での周囲の目や、そもそもアクセスしたくても情報のきっかけすらなく、完全に孤立していたと思います。ただ今の時代、インターネットや世界を見渡せばすぐに情報を得てつながることはできるし、行動に至るハードルはかなり下がっていると思います」

スキル交流会は、「モチベーションが低い」といった表現とはかけ離れた熱気があふれていた。こうした熱量の高さの背景に何があるのか、それを活かすために何が必要かを考えることは、企業の側が求める人材に出会うためにも大事な観点だろう。

この点について、交流会を主催するProgateの宮林COOは以下のように話す。

「この20年で採用の売り手市場化が進み、企業は『選ぶ側』から求職者に『選ばれる側』に様変わりしています。選ばれるためには、個人の内発的な動機、つまり本人が何をやりたいのかという“WILL”にどう向き合うかがより重要になっています。例えば面接においても、そうした視点で会話を交わした企業や人事担当者は求職者の記憶に残り、たとえその場では縁がなかったとしても、数年後に連絡が来ることもある。長期的なスパンで求職者との関係をつくる姿勢も、重要なポイントでしょう」

■スキルを評価基準に

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