■連載:人事考現学(著者:山本圭子 法政大学法学部講師)
5年ぶりに、ゼミ生の選抜試験を対面方式で実施した。コロナ禍では、ZOOM面接を実施してきた。今年は就活も最終面接を中心に対面に戻りつつあるので、3年生に試験官役をさせて、対面では何をどう見られているのかを実感させるために対面面接に踏み切った。そのためか応募者はかなり減ったが、2年生約20人に4時間かかった。企業の採用担当は、この何十倍・何百倍もの人数を捌くのだから頭が下がる。
ここ数年、オンライン面接で採用した学生が、入ゼミを辞退したり、学期半ばで離脱したり、就職活動が終わるとゼミに顔を出さなくなったりする事態が多発したのも対面面接に踏み切った理由だ。ゼミは上級生が下級生に、ゼミでの発表や論文作成のノウハウを継承したり、上級生の就職活動を下級生が観察して、自分の就職活動に備えるという、学年を超えた交流に意義がある。そのためには各学年一定の人数も確保したいし、多様な人材の集まりとしたい。やはり一度は対面で会って、採否を見極めたいと考えた。
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