職業安定法令改正 転職祝金の禁止を強化　手数料実績の開示義務化へ

厚生労働省は職業安定法令などの改正により、2025年から雇用仲介事業規制を順次強化する方針だ。お祝い金などの金銭提供と就職後２年間の転職勧奨の禁止を、１月に職業紹介事業の許可条件に追加する。４月には職業紹介事業者に手数料実績の開示を義務づけた上で、募集情報等提供事業者も含めて違約金規約などの明示を義務化。また募集情報等提供事業者に対しても、社会通念上相当と認められる範囲を超えたお祝い金の提供を禁止する。

■紹介・募集とも違約金明示を

労働政策審議会労働力需給制度部会で、職業安定法施行規則や指針、業務運営要領を改正し、雇用仲介事業を健全化。お祝い金の禁止や手数料実績の見える化などで、職業紹介事業者や募集情報等提供事業者による離転職を誘発する不適切な取扱いを封じ込める。

まず25年１月に、業務運営要領で定める職業紹介事業の許可条件を見直す。指針ですでに禁止しているが、改めて「求職申込の勧奨をお祝い金などの金銭提供で行ってはならないこと」「紹介して就職後２年間は転職勧奨を行ってはならないこと」を追加する。