介護労働安定センターがこのほど発表した2023年度の介護労働実態調査で、訪問介護員と施設の介護職員の離職率が順に前年度比1.5㌽減の11.8%、同1.3㌽減の13.6%とともに低下した。単純に比較はできないが、22年の雇用動向調査での全産業平均の離職率15.0%を2職種とも下回っている。
2職種の離職率が低下した理由を問うと、「職場の人間関係がよくなった」が63.6%、「残業削減、有給休暇の取得促進、シフトの見直し等を進めた」が45.6%で多かった。ただ以下に僅差で、「職場全体で介護の質を高めるための意識を共有した」が37.8%、「賃金水準が向上した」が36.3%、「仕事と家庭の両立支援を充実させた」が36.1%、「職員として適正がない者を採用しないようにした」が35.0%で続いており、待遇改善やワークライフバランス、風土改革といった多面的な対策が介護職員の定着に効果をあげた可能性を示した。
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