厚生労働省がこのほど発表した毎月勤労統計調査の速報値で、2024年5月の現金給与総額の実質賃金指数は前年比1.4%減と26カ月連続で低下した。
物価高を賃金の伸びが下回る状況が続くが、30人以上規模の賞与など特別に支払う給与を除いた「きまって支給する給与」の実質賃金指数に限ると、同0.2%増と上昇に転じた。また共通事業所の名目賃金指数も現金給与総額が同2.3%増、きまって支給する給与が同2.8%増、所定内給与が同2.7%増とともに大きく上昇。春の賃上げが影響し始め、現金給与総額の実質賃金のプラス転化が近い可能性を示す。