スポーツに勝敗は付き物だが、応援チームの敗戦にはストレスも伴う。ましてや疑惑の判定が絡むとなれば、ファンも留飲を下げるのに一苦労だ。
本書では8競技の、いずれも第一線で活躍した審判員のインタビューを紹介。ビデオ映像で判定は覆り、誤審ともなれば世間からは針の筵。それでも尚、競技へ携わる審判員の想いを伺う。
審判、レフェリー、アンパイアなど呼称は様々だが、競技の機能により求められる審判像も異なる。選手平均を上回る走行距離、威厳と信頼、危険性の排除、ルールブックを熟知した知識量が支えとなり試合を成立へと導く。今年はパリ五輪。判定が織りなす熱き戦いに注目したい。