アルムナイ採用は、「退職者再雇用」とも呼ばれます。アルムナイ(alumni)は、卒業生という意味で、もともとアメリカで使われる用語です。それが企業の貴重な人的資本としての退職者を指すようになりました。
この採用方法のメリットとしては、他社での経験がプラスされた即戦力人材の採用と見なされることです。人材不足の日本では、ネコの手も借りたいという採用側の要望と、応募する側でも、働く場を確保できるばかりでなく、処遇がアップするチャンスでもあるのです。
一方、他社経験者が再雇用されるので、既存の社員との折り合いがつくかどうか、あるいは、辞めてもまた戻ってくることが可能だということから、離職率が増えること等が危惧されています。しかし、こうしたことを上回るメリットが企業側にもあるのです。今後、このアルムナイ採用は秘密保持やどのような退職者を再雇用するか等の社内ルールを設けて、他の採用方法と同様に、人材不足の時代を克服する有力な手段のひとつとなり得るでしょう。