厚生労働省がこのほど発表した2022年度使用者による障害者虐待状況で、労働局が虐待を認めた障害者は前年度比154人増の656人と2年連続で増加した。
虐待種別では、「経済的虐待」が同180人増の600人に急増し、延べ人数687人のうちの87.3%と大半を占めて引き続き最も多くなった。経済的虐待を障害種別にみると、「知的」が同44人増の218人、「精神」が同55人増の208人、「身体」が同69人増の146人、「発達」が同9人増の30人となるなど、全体的に障害者の就業環境が悪化していることを示した。
虐待を認めた事業所も同38カ所増の430カ所に増え、業種別では109カ所の「製造業」、91カ所の「医療、福祉」が多くなっている。