「働きがいのある会社」に関する調査・分析を行うGreat Place To Work Institute Japan(働きがいのある会社研究所、東京都港区、以下GPTW Japan)は2月6日、2026年版のランキングベスト100を発表した。働きがいを測定する国際的な評価基準に基づくランキングを毎年発表しており、今年の企業規模ごとのトップは大規模から順に、ディスコ(大規模部門)、ナハト(中規模部門)、イベント21(小規模部門)だった(下図)。日本での調査参加企業数は、前年から26社増の683社。



「働きがいのある会社」(GPTW)調査は、約170カ国、2万社超が参加する世界最大規模の働きがい調査(本部米国)。アンケート項目と評価基準は各国共通で、日本ではリクルートマネジメントソリューションズの子会社であるGPTW Japanがライセンスを受け、調査を実施している。
調査は、働きがいを5つの要素で評価している。従業員とリーダーとの間にある信頼を構成する「信用」「尊重」「公正」に加え、従業員と仕事の関係性を表す「誇り」、従業員とチームの関係性を表す「連帯感」の5つだ。
これらの要素に基づく60問の選択式設問や2問の自由記述式設問に、全従業員が匿名で回答する「働く人へのアンケート」に基づいて「働きがいスコア」を数値化し、平均スコアが一定水準を超えた企業を「働きがい」認定企業として発表。さらに企業文化や方針、人事施策などを尋ねる「会社へのアンケート」の結果をあわせて総合的に判断し、特に働きがいの水準が高い上位100社を「働きがいのある会社」ランキングとして発表している。日本におけるランキングは今回が20回目の発表で、2026年版調査は24年7月から25年9月までの期間を対象に調査を行った。
■ベスト100企業の特徴は「従業員が仕事を楽しみにしている」
GPTW Japanでは「ベスト100企業」の特徴を明らかにするために、全60問のアンケート項目ごとに、「ベスト100企業」と「働きがい認定企業」(計377社)とのスコア差の平均を算出した上で、設問ごとのデータのばらつき(標準偏差)が大きい要素を分析。ランキングと同時に発表した。
「従業員が仕事に行くことを楽しみにしている」の設問では、大・中・小規模を問わず認定企業に比べベスト100企業が抜きん出てスコアが高かった。一方、休暇制度や福利厚生、ワークライフバランスの奨励といった制度面では、いずれの規模でも大きな違いは見られなかった。
規模ごとの特徴をみると、従業員数1000人以上の大規模企業では、経営力の高さ(事業運営能力・ビジョン浸透)、組織文化の醸成力(称賛しあう文化・組織横断的な受容性)、市場対応力(変化適応・顧客価値認識)の要素で比較的大きな違いがあった。

従業員数100~999人の中規模企業では、経営の実行力(事業運営・約束の履行)と参加型マネジメント(意思決定への従業員参画・公正な評価制度)で差が大きかった。従業員を意思決定に参加させることで経営への信頼を構築し、透明性の高い人事運営に取組んでいる傾向がうかがえる。

従業員数25~99人の小規模企業では、仕事の割り当て・人の配置の重要性が大幅に高まっている特徴があったほか、経営者の情報共有・約束の履行・公平性といったコミュニケーションと誠実性も重視される傾向があった。

GPTW Japanの荒川陽子代表は、「休暇制度や福利厚生といった制度の整備を前提とした上で、明確なビジョンや適材適所の人材マネジメント、言行一致のリーダーシップといった経営の質が仕事を楽しむ文化の源泉となります。企業の規模に応じてこうした働きがいの施策を選択していくことが重要」と述べた。


