金曜日, 12月 5, 2025

Re: 健診の受診勧奨したら嫌味…心が削られます(山本晴義医師)

■Dr.山本 19万件のメール相談から読みとく働く人のメンタルヘルス

Q 健診の受診勧奨したら嫌味…心が削られます【40代男性、労務担当】

何回言っても健康診断を受けてくれない社員への受診勧奨や、勤怠入力の督促が常態化している人などへ、いつも感情を抑えながら丁寧に声を掛けているのに嫌味を言われることがあり、心が削られます。心を無にして業務をこなすようにしているのですが、モヤモヤが募ります。どのように自分を保てばよいのでしょうか。

Answer

山本 晴義(やまもと・はるよし) 横浜労災病院勤労者メンタルヘルスセンター長
1948年東京生まれ。72年東北大学医学部卒、医学博士。東北大学医学部附属病院などを経て、98年から現職。2000年に始めた「勤労者こころのメール相談」は25年間で相談件数19万件に達する。日本医師会認定産業医。日本心療内科学会功労会員。

お悩みの状況、非常によく理解できます。労務担当として、社員一人ひとりに向き合い、懸命に丁寧な声掛けを続けているにもかかわらず、嫌味や反発を受けてしまうのは、大きなストレスです。

ましてや、健康診断の受診勧奨や勤怠入力の督促は、会社の方針や社会的な責任に基づいた「やらなければならない業務」であり、個人の好みや気分で避けられるものではありません。それなのにご自身だけが板挟みになったような気持ちを抱くのも無理はありません。

■自分に許可を出す

このような「人に働きかける仕事」は、どうしても相手の反応に心を揺らされがちです。心を無にして業務をこなすのも、自己防衛のひとつの方法ではありますが、本当はご自身の気持ちや努力を無視せずに扱うことが大切です。

まず、「感情は消さなくてもよい」のだと自分に許可を出しましょう。嫌な気持ちやモヤモヤを感じるのは、責任感からくる自然な反応です。むしろ、そこまで誠実に職務に向き合えている証拠とも言えます。

自分を保つためには、「出来ること」と「出来ないこと」の境界を理解することが大切です。

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