金曜日, 12月 5, 2025

人の成長を捉えるインテグラル理論(古川遼 人事図書館運営スタッフ)

■人事図書館発・人事労務キャリアの先を読む⑭

古川遼(ふるかわ・りょう)
人事図書館運営スタッフ
▶国内の大手通信会社で人事企画やグループ会社の人事業務を経験。現在は外資系の人事コンサルティングファームで、報酬領域を中心とした業務に従事。

人事図書館
▶人事領域の図書館であり、同時にコワーキングスペース利用、相談も可能な東京・人形町にある施設。2024年4月1日から運営を開始し、日々様々な勉強会、セミナー、読書会などが行われている。

「人の成長・発達とは何か?」――人事の方であれば、一度はこの問いに向き合ったことがあるのではないでしょうか。

日々の業務で「従業員の成長をどう支援するか」「リーダー候補の発達段階をどう見極めるか」といった課題に直面することは少なくない一方で、そもそも“成長”や“発達”とはどういう状態を指すのか、改めて問い直す機会は意外と少ないかもしれません。

成長・発達に関する理論は、成人発達理論をはじめ様々な枠組みが存在します。その一つとして「インテグラル理論」を紹介したいと思います。

『インテグラル理論―多様で複雑な世界を読み解く新次元の成長モデル』ケン・ウィルバー 著、加藤洋平 監訳、日本能率協会マネジメントセンター /2019年

■垂直的な発達とは

著者のケン・ウィルバーは、人の成長・発達を8つの段階で捉えています(右表)。

私自身、人事コンサルタントやプロコーチとして人事や組織に関わる業務を行うなかで、例えば「成果は出すが信頼を集められないリーダー」にどうアプローチすべきか、といった課題に向き合うことがあります。

そこで特に重要となるのは、表の「5合理的」と「6多元的」の段階の違いです。リーダー自身が持つルールや固定観念を一緒に整理・明確化し、他者と協働することの価値や多様性に目を向けてもらうことで、現在直面している課題の捉え方が変わり、より効果的な解決につながったケースもあります。

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