■レバレジーズ株式会社「ワークリア」事業責任者 津留有希子さんに聞く
一人ひとり異なる障害の特性に応じて業務を切り出し、スキルや能力開発に挑戦できる就労環境に必要な合理的配慮を労働者自身が職場に伝えられるために、どのようなサポート体制が必要なのか。人材紹介のレバレジーズ(東京都渋谷区、従業員数約4500人)は20~30代の若手の精神・発達障害者を中心に一定期間雇用し、他社への就職や自社での正規雇用につなげる「ワークリア」事業を2018年に始め、現在1年後定着率90%超と成果をあげている。事業責任者の津留有希子さんにそのポイントを聞いた。

■職務のカスタマイズ
「ワークリア」は、主に精神・発達障害に悩む若年層を契約社員として雇用し、2年を目途に他社への人材紹介あるいは自社での正規雇用などにつなげる事業。事務やITスキルのほかビジネスマナー全般の習得にも注力し、障害者の定着に課題を抱える企業へのサポートサービスもあわせて行っている。
現在、東京と千葉の3拠点に計150人ほどが勤めており、20~30代が約9割。障害種別はうつ病など精神障害と、自閉スペクトラム症やADHDなど発達障害が約半数ずつで、過去の経験社数は0社が約2割、1社が約3割と未経験の割合も少なくない。

高い定着率につながる強みの一つは、業務の種類の豊富さだ。人材サービスやIT、メディア運営など多岐に展開するグループ内の業務を受託しているため、常時120を超える多様な職務がある。


その上で、本人の適性や希望、その時々の体調に合わせたきめ細かな調整が重要だと、津留さんはこう話す。
「少し調子が落ちていて抑えめな業務量が良いのか、あるいは元気で意欲的に挑戦したいのか、一人ひとりの調子の波に対応できるように日ごとの業務に幅を持たせて個別調整しています」
勤務時間は1日4時間、6時間、8時間の3パターンを用意。さらに1日のなかでも、例えば午前と午後で業務の種類を分けるなど、適性に応じた業務内容に気を配っているという。

「本人の希望に応じて仕事を割り当てる『Hands UP』という制度も整えています。活躍できる環境づくりのためにも、毎週必ず自身の業務の振返りと健康管理をかねて、担当の管理者が30分の1on1を行っています」
■「聞く」仕組み
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