火曜日, 3月 4, 2025

私が社規則に沿って内部通報をした理由(濱田正晴)

■組織を発展させる内部通報窓口のつくり方⑨

濱田正晴(はまだ・まさはる)
アムール法律事務所講師
▶オリンパス在職中の2007年に不正疑惑を内部通報。通報を理由とした違法配転を受け提訴し、最高裁で勝訴が確定。2016年に会社と和解し21年退職。各所で講演など多数実施。

私がオリンパスで社規則に沿って内部通報をした理由は、一言でいえば愛社精神です。

会社員として企業で40年間働いてきました。1981年に日立電子(当時)に技術者として入社し、4年後にオリンパスに転職。技術職から営業職に異動を希望してキャリアを開拓するなかで、例えば取引先のカメラ部品製造会社の技術者や社長、販売店の購買責任者などと深く関わりながら仕事を続けてきました。

2007年に私が勤める部署で、重要顧客企業からの立て続けの技術者引き抜き行為を目の当たりにした時、「相手はどうせ何も言ってこないだろう。引き抜いてしまえば勝ちだ」といった上司たちの顧客企業をなめた姿勢、すなわち倫理観の欠如を感じました。しかしどんな規模の顧客企業であれ、誠意をもって真剣かつフェアに臨む心と姿勢こそ、ビジネスパーソンが最も重視すべきことだと思います。

「コンプライアンス」は「法令遵守」といわれる側面がありますが、「従うこと」という趣旨の意味です。では何に従うのか。法令だけではありません。企業倫理や社規則はもとより、社会規範などを含む道義を重んじてそれに従っていくことです。おかしいと感じたことを、普通に声に出せる組織風土が重要です。

■人事部門への信頼が要

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