■Dr.山本 18万件のメール相談から読みとく働く人のメンタルヘルス⑥
Q 休職明けの部下への対応【40代男性、管理職】
うつ病で半年休職していた部下が復職しました。ただ、うつ病の薬をまだ服用しているようです。仕事中に居眠りすることもあります。このままでは仕事にも支障が出ますし、他の人間にも示しがつきません。まだ薬を飲み続けなければいけないような状態であれば無理をせず、きちんと治ってから復職するべきだと思います。薬をやめてもらえるか、再度休職させるかなど、上に掛け合った方が良いのでしょうか。
Answer
▶1948年東京生まれ。72年東北大学医学部卒、医学博士。東北大学医学部附属病院などを経て、98年から現職。2000年に始めた「勤労者こころのメール相談」は23年間で相談件数17万件に達する。日本医師会認定産業医。日本心療内科学会評議員。
うつ病の治療には、服薬が必要なことが多く、それは復職後も変わりありません。むしろ、薬を飲み続けることが、再発防止につながることもあります。「薬」という字から「くさかんむり」を取ると「楽」になります。辛い症状を楽にするためにお薬があると思ってください。
服薬すると眠気を伴うことがあるので、周囲の理解はある程度必要でしょう。しかし、居眠りが頻繁にあってあまりにも仕事に支障をきたす場合には、主治医と相談の上で、薬の種類や量を調整してもらうことも１つです。
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