厚生労働省がこのほど発表した2023年度の過労死等労災補償状況で、精神障害の労災請求件数が前年度比892件増の3575件、労災認定件数が同173件増の883件となり、ともに過去最多を更新した。
パワーハラスメントなどの認知の浸透、カスハラを心理的負荷評価表の具体的な出来事に追加したことなどで請求・認定ともに大幅に増加。ただ内数の未遂を含む自殺件数が請求で同29件増の212件、認定で同12件増の79件に増加しており、精神障害の要因となる出来事の悪質性が高まっている可能性も示す。
精神労災の認定を具体的な出来事別にみると、「上司等から身体的・精神的攻撃等のパワハラを受けた」が同10件増の157件で最多を維持。以下、「業務に関連し悲惨な事故や災害の体験、目撃をした」が同22件増の111件、「セクハラを受けた」が同37件増の103件の順で続いた。
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