■連載:人事考現学(著者:山本圭子 法政大学法学部講師)
将棋界は、10月11日の藤井聡太八冠の誕生に沸いている。これからは毎週のようにタイトルの防衛戦に臨むことになる。取材対応やらイベントにひっぱりだこになりそうだが、将棋に邁進できる環境を周囲が作ってあげて欲しい。日本将棋連盟の羽生善治会長は、元七冠で同じ経験をしているから、配慮してくださるだろう。
私は大学入学時に、興味があって囲碁部を訪ねたことがある。学生会館の一室に囲碁部と将棋部が同居していた。女子部員はほとんどおらず、えらく歓待され、「1年で初段になれる」などと持ち上げられたが、薄暗い畳の部室に盤が並べられ,腕自慢の先輩方が黙々と打っている情景に恐れをなして、入部しなかった。藤井八冠の誕生には、あそこで将棋を指していた先輩も沸いているだろう。
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