「働きがいのある会社」2023年版ランキング100社 「公正」や「挑戦の機会」の重要性高まる

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従業員と会社の双方へのアンケート調査に基づく、日本における「働きがいのある会社」ランキングベスト100(2023年版)が2月9日に発表された(下部表)。就労条件や報酬など「働きやすさ」だけでなく、仕事へのやりがいやモチベーションなど「働きがい」を高めることは、従業員満足や離職防止、業績向上に相関することが指摘されており、人的資本経営の流れとともに関心が高まっている。参加企業の声や調査ランキングの傾向分析から、先進各社の取組みのポイントを探る。

■職場の「信頼」を測定 信用・尊重・公正など5要素

 「働きがいのある会社」(Great Place to Work:GPTW)調査は、現在約100カ国、対象従業員数1020万人超、1万社以上の企業が参加する世界最大規模の働きがい調査(下囲み参照)だ。

結果を発表する荒川陽子GPTWジャパン代表

1991年に米国で設立された専門調査機関であるGPTWIが調査を実施しており、日本ではリクルートマネジメントソリューションズ子会社の「働きがいのある会社研究所」(GPTWジャパン)がライセンスを受けて運営。07年に始まった国内ランキングは今回で17回目だ。

「働きがい」をどのように計測するのか。調査では「信頼」を最も重要な点と位置付け、契約社員や週20時間超のパート・アルバイトを含む従業員・役員らへの「働く人のアンケート」と、経営方針・人事施策の責任者らへの「会社へのアンケート」の双方を実施。

評価基準は、リーダーへの「信用」、従業員の「尊重」と「公正」な扱い、仕事への「誇り」と仲間との「連帯感」の主に5つの要素を選択式・自由記述式設問への回答などを元に測定し、働きがいを生み出す信頼がどれだけ職場で形成されているかを数値化している。

「働きがいのある会社」調査とは
Great Place to Work® Institute(GPTWI)は1991年、ロバート・レベリングらによって米・サンフランシスコで設立された。ビジネス・労働ジャーナリストだったレベリングは84年、『アメリカで最も働きがいのある会社100選』を出版。数百社の候補企業のなかから絞り込んだ百社を越える主要企業を直接訪問し、働きがいについての現場従業員へのインタビューなどを通じて選定した。GPTWIは、「経営・管理層と従業員の間の信頼が、最も優れた職場の主要な特徴である」との観点から、「信用」「尊敬」「公正」「誇り」「連帯感」の5つを構成要素とする働きがいの「GPTWモデル」を開発し、98年以降米「フォーチュン」誌で働きがいのある会社ランキング「フォーチュン100」を掲載。以降世界各地に拠点を展開し、多国籍企業や地域別のランキングなども発表している。
「フォーチュン100」に選ばれた企業は、株式への投資累積リターンが米市場平均を大きく上回り、離職率は平均して同業他社の半分以下とのデータがある(GPTWI「世界で一番働きがいのある会社」、2018年、日経BPより)。現在「働きがいのある会社」について、「マネジメントと従業員との間に「信頼」があり、一人ひとりの能力が最大限に生かされている(For All)会社のこと。優れた価値観(バリュー)やリーダーシップがあり、イノベーションを通じて財務的な成長を果たすことができる」としている。
全員型「働きがいのある会社」モデル 出典元:Great Place to Work® Institute Japan

日本での2023年版「働きがいのある会社」ランキングベスト100
大規模 (1000人以上)部門

1シスコシステムズ
2セールスフォース・ジャパン
3DHLジャパン
4アメリカン・エキスプレス
5レバレジーズグループ
6パーソルキャリア
7モルガン・スタンレー
8ディスコ
9マイクロンメモリジャパン / マイクロンジャパン
10マネーフォワードグループ
11FPTジャパングループ
12セプテーニグループ
13SAPジャパン
14テイクアンドギヴ・ニーズ
15ラクス

中規模(100~999人)部門

1コンカー
2アチーブメント
3CKサンエツ
4ヤッホーブルーイング
5日本ケイデンス・デザイン・システムズ
6アドビ
7FCE Holdings
8ナイル
9グロービス
10ファイブグループ
11スローガングループ
12フロンティアホールディングス
13日本ストライカー
14hacomono
15iYell
16イグニション・ポイント
17キーサイト・テクノロジー
18プレシャスパートナーズ
19FTG Company
20キュービック
21リブ・コンサルティング
22ウィルゲート
23ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ
24GMO NIKKO
25ディアーズ・ブレイン
26レッドハット
27SThree
28ノースサンド
29ジェイック
30サーバーワークス
31バリューマネジメント
32マースクAS
33Speee
34プロロジス
35日本ヒルティ
36ARISE analytics
37SATORI
38イルグルム
39アンシス・ジャパン
40アイエンター

小規模(25~99人)部門

1あつまる
2現場サポート
3バーテック
4Aphros Queen
5ENERGIZE
6湘南ゼミナールオーシャン
7クラウドストライク
8タニウム
9ロバートハーフジャパン
10NEWONE
11リライズ
12アンジェラックス
13E・GROUP
14ウィローズグループ
15ジェネシスクラウドサービス
16アイグッズ
17Timers
18ソーラーパートナーズ
19AlphaSights
20新経営サービス
21キカガク
22翔志会たけち歯科クリニック
23ミクセル
24オフィスナビ
25コラボスタイル
26LiB
27NAVICUS
28dotD
29タイシコーポレーション
30スパイスファクトリー
31永田屋
32Assurant Japan
33クレアン
34UZUZ
35ユニオンシステム
36バカルディリミテッド
37パートナーズ
38ZEIN
39ブラックライン
40プリンシプル
41ソフィア
42Cornerstone Recruitment Japan
43The Trade Desk
44オーリーズ
45パラドックス

■採用面でも期待

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