厚生労働省は8月25日、2023年度の予算概算要求と税制改正要望をまとめ、公表した。一般会計は前年度当初予算比6340億円増の33兆2644億円で、要求額として過去2番目の規模となる。特別会計も含めた労働・雇用分野の予算は、「成長と分配の好循環に向けた人への投資」の観点から具現化。新規事業としては、上限規制適用猶予事業・業務に対する労働時間短縮の助成に42億円、在籍出向によるスキルアップの支援に72億円の予算などを計上した。
■出向スキルアップに72億円
23年度の労働予算は、成長と分配の好循環に向けた人への投資の観点から、多様な働き方や円滑な労働移動の支援、多様な人材の活躍促進などの事業に概算要求した。
新規事業を中心にみていくと、まず時間外労働の上限規制が23年度末まで適用猶予されている4業種向けの助成金創設に42億円の予算を計上。働き方改革推進支援助成金に「適用猶予業種等対応コース」を新設し、専門家のコンサルティングや設備機器導入など、労働時間短縮・生産性向上の取組に必要な経費の4分の3、経費30万円超で事業規模30人未満には5分の4まで助成する。
支給上限額は法規制が異なることに鑑み、36協定の見直しで短縮した労働時間に応じて設定する(表)。併せて別途、「建設」には4週4休から4週8休まで、休日を1日増やすごとに25万円を加算。「自動車運転」と「医師」には勤務間インターバル「9~11時間」導入に100万円、「11時間以上」導入に150万円を支給する。
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