サステナビリティを手当・休暇に 幸福や満足度の制度取込みも

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近年よく耳にする「SDGs(持続可能な開発目標)」「ウェルビーイング(幸福、満足度)」だが、社内制度に取り込む先進的な動きがみられる。

国内で初めて「SDGs特別手当」と「SDGs特別休暇」を新設したのは、食品ロス削減ボックスを運営しているZERO(東京都台東区)。同社のミッション「もったいないを循環させてやさしい社会をつくる」に則り、従業員のSDGsをめぐる社外活動を支援している。

特別手当は、SDGsに関する活動や資格取得の費用などとして月額一律3万円、年総額にして36万円を支給。一方、特別休暇は年12日間の有給休暇を付与するもので、ともに活動内容について写真やレポートなどで報告することを要件に課す。

例えば、ある女性従業員はロスフラワーを活用するSDGs活動に取り組んでいる。葉や花の数、茎の分かれ方・曲がり方など、何らかの理由で規格外となった花を用いてワークショップを行うメンバーとして活動しており、花を含む流通過程の廃棄事情を発信しているようだ。

フィジカル・キャリア・ソーシャルと、従業員の3つのウェルビーイングの向上へ社内制度を拡充したのは、製造業向けのスキル管理クラウドを提供するSkillnote(東京都中央区)だ。フィジカル面の取組として、まず8月8日の週から9月19日の週のいずれかで有給を取得して9連休とした場合、1日分の特別有給休暇「Rest&Refresh休暇」を付与。また1人年5回無料で社外の臨床心理士と面談できるようにするとともに、社内と社外にパワハラ窓口を新設した。

キャリア支援としては、他部署の先輩社員などをメンターに指名して面談を行う「ななめうえのメンター制度」を導入。また従来の等級制度も社内でのロールモデルやキャリアパスを想起しやすくするため、全社員の等級や等級ごとの想定給与レンジの公開に踏み切っている。

さらにソーシャル面の満足度向上に向けて、ランダムに指定した部門横断メンバーと1カ月以内に食事をしてもらう「シャッフルランチ」を新設。このほか業務外コミュニケーションの活性化を目的に、従業員有志による部活動に月5千円を部費として補助する。

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