2022年3月に卒業した大学生の4月1日時点の就職内定率が95.8%だったことが5月20日、厚生労働省と文部科学省の調査でわかった。2月時点まで前年を上回っていたが、最終的に前年比0.2㌽減と2年連続で低下。理系全体で同1.5㌽増の97.4%に上昇したほか、関東など都市部での回復が目立つ。その他の学歴は、高等専門学校卒こそ同0.9㌽減の99.1%と悪化したが、短期大学卒が同1.5㌽増の97.8%、専修学校(専門課程)卒が同3.5㌽増の94.7%、高校卒が同0.1㌽増の99.2%と改善した。
■理系、都市部で回復
22年大卒の就職内定率は昨年10月時点が同1.4㌽増、12月が同0.8㌽増、2月が同0.2㌽増と推移。上昇幅が縮小し、最終集計の4月に同0.2㌽減と低下した。
新型コロナの影響に加え、就職希望率が同0.1㌽増の76.1%と上昇に転じて就職内定率は2年連続で低下。コロナ禍前の20年卒を2.2㌽下回っているが、「同水準ととらえている」と厚労省は分析している。
また厚労省は、「求人が一定程度戻ってきている」と強調。調査には業種別の集計はないが、労働局への聞き取りなどから「観光、航空、服飾といった一部の業種で依然として厳しい状況が続いている」と総括した。
大卒の就職内定率を詳細にみると、まず男女別では「男子」が同0.4㌽減の94.6%、「女子」が同0.1㌽減の97.1%となった。ともに2年連続で低下しているが、女子の就職内定率が男子を上回るのは10年連続となった。
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