あんてな(3月5日号)

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LGBTの取組度を測るプライド指標への応募数は20年に233企業。過去4年で3倍に増えた。しかし、LGBT人口は、全人口の3~10%。少数者のために政策が費やされることに批判がなくはない。▼少数者や弱者への政策は「自由で平等な社会の実現のため」と言われる。弱者が生きられる社会が、正義とされてきた。誰でも、弱者や少数者になる可能性がある。たまたま、マイノリティではないだけ。「その人の立場になって考えろ」と言われることが多い▼弱者を優遇する政策はマイノリティ以外にも批判にさらされている。生活保護制度について、自助努力で得た収入を不当に奪っていると批判する人々がいる。アメリカでは白人低中間層が、弱者救済を批判しながら「強いアメリカ」を志向する▼なぜマイノリティや弱者への政策が優先されるのか。レイシズムは悲劇を生む。それしか答えはないのではないか。