【トレンド】 22年春労使交渉の展望 賃上げ率2%回復見通し ベア実施46.4%と最高更新

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2022年春の労使交渉、いわゆる春闘が1月26日の労使懇談会で幕開けした。連合が4%の賃上げを求め、経団連が具体的な引上げ額を示さない展開に大きな変化はみられないが、賃上げ率は2%を回復して、各社のベースアップの踏み込み次第では2.1%に迫る可能性もありそうだ。

各種調査機関の賃上げ率の予測は、2%前後に集中する。例えば第一生命経済研究所は1.98%と、21年の賃上げ実績1.86%からの上昇を示唆。横並びの賃上げは望めないとしながらも、業績改善を受けてベアを復活させる企業が増えると分析している。

一方、労務行政研究所の賃上げ見通し調査で、定昇分を含む賃上げ率の予測が全回答者平均で2.00%だった。21年は労働側が1.82%、経営側が1.72%と開きがあったが、22年は労働側が2.05%、経営側が2.04%と労使の回答が近接しているのがわかる。

経営側の回答に着目すると、定昇実施割合は21年比2.4㌽増の87.2%、ベア実施意向割合は同12.2㌽増の17.0%となった。ベア実施意向は2割に満たないが大幅に改善しており、賃上げ実績が2.00%だった20年の16.9%をわずかに上回っている。

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