努力義務というけれど(山本圭子)

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■連載:人事考現学(著者:山本圭子 法政大学法学部講師)

新年度から変わった法律として、道路交通法(道交法)の自転車乗車時のヘルメット着用の努力義務化がある。テレビをはじめ、多くのメディアで取り上げられた。そのため、自転車用ヘルメットが品薄らしい。

改正前の道交法でも、13歳未満の児童又は幼児を保護する責任のある者は、子供を自転車に乗車させるときは、ヘルメットをかぶらせるよう努めなければならないとされていた。幼稚園に自転車で子供を送ってくる親御さんが、子供にはヘルメットを被らせる例をみかけることが増えたのは、この規定がきっかけだ。今般の国会での質疑では、子供へのヘルメット着用の義務化の質問も飛んだらしいが、努力義務のまま残った。

筆者は小学校3年で初めて新車の赤い自転車を買ってもらった。それまで兄のお下がりの青い自転車だったので大層嬉しかった。翌日、兄と競争してスピードを出し過ぎて、コントロールを失い、バランスを崩して転倒し頭を打って、2泊3日の入院に。自分の体験からも、老若男女問わず、ヘルメットで頭部を守った方がよいといえる。

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