本書で定義する「山奥」とは、かつて銀山や炭鉱・林業などで栄えた地域であり、未開の地ではない。幹線道路沿いにチェーン系の店舗が並ぶ三流の都会ではなく、目指すは土地の文化的土壌や人を活かした一流の田舎だ。
環境重視のビジネスと、個性的かつ情熱的な経営者やアーティスト、町おこしに尽力する地方自治体など7つの好例を紹介。テレワークの普及は、都会と田舎の距離を確実に縮めた。
若い世代が越境学習で得た知識をUターンで還元するための移住を促進する施策は急務だが、阻害要因として日本古来の「家父長制・長男教・男女差別」を指摘する。
夢の「田舎暮らし」の実現へ、エールを送る一冊。