5年に一度開催される世界三大音楽コンクールの最高権威『ショパン・コンクール』の舞台裏を、ピアニスト兼文筆家の著者が紹介する。
コロナ禍の影響で1年の延期を経て2021年に開催、日本人として51年ぶりに2位、さらに4位入賞など国内でも久々のクラシック・ブームで沸き立った。
審査基準の曖昧さ、ショパンらしさの探求とショパンの時代に現代ピアノの構造が確立していない事実など驚きも隠せない。
アナログ楽器のコンクールを最新のデジタル機器を駆使し、高音質の動画配信。臨場感溢れる映像は記録的関心を集めた一方、ホールで聴く生演奏との音響上の差異に対する理解度は必要不可欠である。