取締役の業績貢献度と測定基準(役員報酬の適正分配率 第4回)

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1 社長及び取締役の業績評価とは

企業経営における業績とは、「経営活動の結果」であり、または「仕事の出来ばえ」、あるいは「事業の成績」のことである。

そして業績評価とは、一定期間におこなわれた経営活動の結果、どれだけの成績をあげたかを測定し、計画目標値との対比による達成度に応じて、その期間中の活動の善し悪しを、事後的に評価判定することである。

この評価は、各事業部別や工場別、営業所別などの部門別業績評価と、会社のトータル実績に対する経営者および取締役、執行役員などの評価とがある。

そこで業績評価の目的だが、具体的には、計画目標がムダなく効率よく達成されるように、役員の努力を喚起する。いわば動機づけを行うことである。したがって、業績評価を報酬制度に結びつけて運用することが必要となるから、評価の仕組みを客観的、かつ公正に行えるようにして、透明化することが大切である。

そこで、計画目標を明確に策定し、それに対する業績値が月単位と累計値で正確に記録、集計され、報告開示される仕組みになっていなければならないし、また業績評価の判定基準と尺度が、定量的かつ整合的に設定されていなければ、不透明な評価となる。

つまり、計画値と実績値を、必要な基準項目に分けて、それを相互比較したり、全体比較して成績の善し悪しなどをつかみ、分析、評価をするのだが、それを百分率で分析する「比率分析」と、数値の絶対額で比較する「実数分析」などを用いて、科学的に分かりやすくするのである。

2 定量的な業績評価基準がないと正しい評価はできない

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