「行動」評価し壁を越える【組織風土改革プロジェクト成功の秘訣】第4回

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■中小企業のための 役割行動主義人事による 組織風土改革プロジェクト成功の秘訣~社員自ら創る行動基準が会社を変える~ 第4回 「行動」評価し壁を越える(堀之内克彦:㈱エムケーパーソナルセンター代表取締役、組織風土改革ナビゲーター、社会保険労務士、中小企業診断士 )

1  人事制度はメッセージ

前回詳しく解説した組織風土改革を牽引する役割を果たすのが、人事制度改革です。人事制度は人材の採用、社員の定着、成長意欲やモチベーションアップなど多様な役割がありますが、最も重要な目的は、企業の方向性をメッセージとして明確に社員に伝え、同じ方向を向いてもらうことだと考えています。

つまり人事制度は経営計画達成の手段であり、それを機能させるためにはマネジメント全体を改革し、経営の総合力を高めなければならないのです。言葉では簡単ですが、現実には非常に難しい。それができれば経営者はどれだけ楽になるでしょうか。

多くの中小企業では、人事制度を整備して正しく賃金を決めればすべてうまくいくと考え、「とにかく制度を作れ!」と指示を受けた人事担当者が制度を早急に構築するケースが少なくありません。しかし、うまくいっている企業の制度を真似て構築しただけでは、間違いなく制度は動かないことが私の経験からも断言できます。

経営者の思いが管理者を通じて末端の社員までキチンと届く組織(制度と風土)創りを併行して行わないと、時間とお金を捨てることになりかねません。経営者の思いの明確化と管理者のレベルアップ、コミュニケーションの円滑化に取り組むことが重要なのです。ではその課題にどう着手すればよいのでしょうか。

2 「期待する社員像」が経営者と社員をつなぐ

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