多様化する福利厚生 他社との差別化「中身」競う

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■就職先選びの重要性の高まり背景

来春卒の大学生312人が回答したワンキャリア(東京都渋谷区)のアンケートによると、37%が面接の逆質問の場面で「聞きたいことを聞くことができなかった」と回答した。聞けなかった内容(図)では「給与」が35%で最も多かったが、「福利厚生」も28%と2番目に多くなっている。

一方、転職希望の20代501人から回答を得た学情の調査では、新卒の就職活動と比べて重視するようになったことや、企業を選ぶ視点に「変化があった」と75・2%が回答。転職先企業選びで重視するようになったこと(図)は、就業経験3年以上の者・3年未満の者とも「仕事内容」が最も高かったが、「福利厚生」も順に34・7%で3位、33・0%で4位となるなど、転職者も福利厚生に対する関心が高いことを示唆した。

関心の高まりを受け、企業が福利厚生を拡充させているのは確か。他社との差別化のため、その内容は多様化し、中身を競う傾向がみてとれる。

通販事業のジャパネットホールディングス(長崎県佐世保市)は9月5日、新たな福利厚生として「卵子凍結の費用補助」の導入を発表。選択的卵子凍結サービスを運営するグレイスグループ(東京都渋谷区)との間に、約2・4億円を出資する基本合意を交わし、40歳未満の全女性従業員の希望者に対し、検査から採卵にかかる諸費用を最大40万円まで補助する。

ジャパネットホールディングスのリリースから

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