“人間を診る”対策が必要 人と会い、免疫高めて

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新・働く人の心と体の心理学 第46回 著者:深沢孝之

本連載では、新型コロナウイルスに対する感染対策の問題をいくつか指摘してきました。前回はマスクを着け続けることの問題について考えました。マスクを着ける生活の中で同僚や知人の顔がわからなくなっていることの異常さ、幼い子どもは他人の表情を読む機会がなくなり、共感性の発達への悪影響が懸念されていることを述べました。

諸外国ではすでにマスクを外しているところが多いそうですが、日本は相変わらずの様子です。このままどこまで行くのでしょう、という感じです。皆さんは街を歩くとき、マスクを外す勇気がありますか。おそらくない人が大半でしょう。私も正直、ありませんが、外出時はできるだけ外すようにして、コンビニやお店に入る時に入り口付近でこれ見よがしにマスクを着けています。そして出ると即、外しています。ただ、スクールカウンセラーとして勤務している学校では、そこの管理者である校長やその上位にある教育委員会、文部科学省の指示に従わないといけないので、嫌々ながらマスクを着けています。

マスクの他に感染対策について心配になることはたくさんありますがその一つは、ステイホームや外出自粛による悪影響です。最近は自宅や自室に閉じこもりっぱなしという人は減ったと思いますが、それでも以前より外出する機会が減って、あえて遠出を控えている人は多いかもしれません。私の周囲でも、ようやく二年ぶりに東京に行ったという人がいます。コロナ前は時間さえあれば、東京で観劇したり、京都旅行をしていたご婦人でした。

ステイホームによる問題にはネット依存、スマホ依存があります。これについては、昨年『スマホ脳』という本の紹介で述べました。さらに大きい問題は、運動不足です。実にシンプルな問題ですが、運動不足は多方面に影響を与え得ます。

■ステイホームは高齢者に大きなリスク

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