厚生労働省はこのほど、障害者雇用率を現行の2・3%から26年7月までに2・7%に引き上げることを決めた。その法改正の議論のなかで代行ビジネスが障害者雇用の本質を実現していないと指摘され、附帯決議にも盛り込まれた。
「障害者雇用率制度における除外率制度の早期廃止に向けた取組を行うほか、事業主が、単に雇用率の達成のみを目的として雇用主に代わって障害者に職場や業務を提供するいわゆる障害者雇用代行ビジネスを利用することがないよう、事業主への周知、指導等の措置を検討すること」という文言が取り込まれた。
代行ビジネスで見られるのは、働きたい障害者に貸農園を提供して、企業から人材紹介料や農園利用料を受け取る仕組み。各企業が障害者らと雇用契約を結ぶ。異分野で、しかも隔離された作業現場で障害者を雇用し続けることは、雇用率達成のみの実現に注視し、障害者と共生する理念が失われているとの批判もある。
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