■激化する人材獲得競争
ビズリーチがヘッドハンター562人の回答を集計した調査によると、今年後半の企業の中途採用活動が「活性化する」と91.5%が予想した。「鈍化する」は1割にも満たず、アフターコロナのなかで人材の獲得をめぐる競争が激化するとの見方が大勢を占める。
クライアント企業からの相談について、内容別にみたのが図。「応募が集まらない」が83.2%で最も多く、以下に続く37.7%の「内定辞退をされることが多い」、34.3%の「応募要件を満たしていない方からの応募が多い」を大きく上回った。特に「応募が集まらない」は前年比15.6㌽増と増加幅が突出し、企業が母集団形成に苦戦していることを示した。
他方で、低下幅は「応募要件を満たしていない方からの応募が多い」が同13.3㌽減、「採用コストを抑えたい」が同8.8㌽減の順で大きくなった。転職者が応募先を絞り込む傾向と同時に、コストをかけてでも人材を獲得したいという企業の意気込みの高まりが鮮明になった。
人材獲得の新たな手法としていま、「再度スカウト」の注目度があがっているようだ。
MyReferが中途採用担当人事500人から回答を得た調査によると、過去の選考で不採用や辞退した応募者に再度スカウトを送った経験がある企業は37.2%に達し、このうちの76.3%が採用を決定した経験があった(図)。54.8%は1~9人、21.5%は10人以上の採用を決定しており、「自社の文化に精通した優良な人材を獲得できた」「その方を一度選考したことにより把握できており、無駄な時間をかけずに進められる」など、肯定的な意見が寄せられている。
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