■異業種への出向が63%
厚生労働省は2月28日、産業雇用安定助成金の創設1年で、出向実施計画届の受理件数が1万件を突破したと発表した。
昨年2月5日に制度化した産業雇用安定助成金は、新型コロナウイルスの影響で事業活動が縮小した事業主が在籍型出向で労働者の雇用を維持する場合に、出向元・出向先双方に経費の一部を助成(図)。2月4日までの出向労働者は1万440人を数え、出向元1063事業所、出向先1746事業所が活用していることがわかった。
規模別では出向元の約62%、出向先の約58%を占めるなど中小企業の活用が目立つ。出向のパターンで最多なのは全体の43%を占めた「中小企業から中小企業」の4456人で、以下、「大企業から大企業」が2271人、「中小企業から大企業」が1992人、「大企業から中小企業」が1606人の順で続いた。
出向労働者を産業別にみると、まず出向元では「運輸業・郵便業」が4103人を数え最も多くなっている。以下、1552人の「製造業」、1460人の「宿泊業、飲食サービス業」、1179人の「生活関連サービス、娯楽業」の順で続いており、いわゆる人流を支える観光や交通に関係する産業が多くなった。
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